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2015-10-09

ひと図鑑 Akiko Moritaさん(実業家)

ハワイが大好きな私。1年に一度ハワイを訪れることを原動力に仕事をしています。その私がハワイで必ず訪れる場所。それが、キャプテンブルース天国の海(R)。360度ぐるりと海に囲まれた荘厳で神秘的な場所。神の創り給うた自然のもつ力と対峙できる、私にとって唯一無二の場所です。いつもツアーの終わりに、ホテルに戻るバスが見えなくなるまで手を振り続けている女性。それが、キャプテンブルースの奥様で、キャプテンブルース(R)天国の海を主催される会社の副社長お話を伺ったAkikoさんです。

Akiko Moritaさんプロフィール
ハワイPinpoint Marketing LLC代表。横須賀市出身。文化服装学院卒業。二人目の夫の転勤に伴い渡ハ後、今年でハワイ在住24年。渡ハ後は、ティファニー&Co.の販売および広報に12年従事。その間も、司会やライター、ツアーガイドなど複数の仕事をかけもちしながら二人の子どもを育てた。現在は、ホノルルにて三人目の夫となるキャプテンブルースと共に、キャプテンブルース天国の海(R)を始めとする4社のベイクルーズ事業を営む忙しい毎日を送っている。
Q. もうずいぶん長くハワイに暮らしていらっしゃるのですね。ハワイで暮らすようになったきっかけを教えていただけますか?

IMG_0310私ね、結婚が得意で(笑)、3回も経験しているんです。最初は日本で結婚。長男が生まれましたが、5年目に離婚。その後、海外駐在員だった2番目の夫といっしょにここハワイにやって来ました。その夫とも離婚することになって、このハワイで子ども二人を抱えたシングルマザーになったわけですけれど、幸運なことにグリーンカードを取得していたので、アメリカのジュエリーの会社である「ティファニー&カンパニー」に就職できました。日本語の読み書きができたため、セールスとメディアを担当。他にもハワイの旅ページの記事を提供するフリーランスのライターをしたり、休みの日には司会の仕事をしたりしていました。そしてティファニー生活の後半部分に、今の夫であるキャプテンブルースが登場、結婚することになり、彼のビジネスを手伝うようになりました。

Q. 日本人であるAkikoさんが、ハワイで子育てをしながら働く。ご苦労はありませんでしたか?

周りの先輩や同僚にも離婚されている方は多かったので、私が特別というわけではありませんでした。気軽に預かってくれる友人が周りにたくさんいましたしね。また、アメリカにはベビーシッターというシステムが根付いていたことにも助けられました。ティーンエージャーの子どもたちが、わずかな報酬で子守りをしてくれるんです。それで何とか乗り切れたかな。

実はハワイ州は全米で共働き率がNO.1なんです。リビングコストが高いにも関わらず、報酬はとても低いから、その落差を埋めるために、いくつもの仕事をかけもちする人がたくさんいるんです。失業率が低いと言われているのは、単純に職業の数を人口で割っているから。職業の数が多いから失業率が低く見えるんです。でも実際には、失業して就業できずに生活保護を受けている人がたくさんいることも事実。私も子どもを育てながら、仕事を3つかけもちしていましたからね。

Q. 日本ではシングルマザーに限らず、保育園の待機児童の問題も含め、まだまだ働きながら子育てをするのは難しい状況です。

IMG_0318私の場合、日本人駐在員の奥様である友人たちが助けてくれました。離婚して、いくつも仕事をかけもちするようになると、「子どもたちの面倒は見てあげる。ご飯も食べさせておいてあげるから、好きな時間に帰ってくればいいわよ」と言ってくれる友人が何人もいたんです。今では笑い話ですが、休みの日にスーパーマーケットで買い物をしていたら、息子が知らない女性に挨拶するんですよ。「どなた?」って聞くと、「この前お世話になったおばちゃん」って言うじゃありませんか(笑)
知らないお宅に子どもたちを迎えに行ったことも何度もあります。とても仲良くしていた4人の子どもがいるアメリカ人の友人ファミリーは、何年にもわたって、それこそ毎週末、子どもたちをお家に泊めてくれました。私を助けたいと思ってくださる方がたくさんいたことがありがたかったし、本当に人に恵まれたと思います。

駐在員の奥様たちは時間があると子どもたちの面倒を見てくれた。仕事を一緒にしていた現地の友達は「大変よね」とお互いを励ましがんばった。あのとき周りにいてくれた誰ひとりが欠けても、今の私はなかったと思います。毎週末子どもを泊めてくれたアメリカ人ファミリーも、快く子どもを預かってくれた日本人駐在員ファミリーも、今はすでにハワイを離れていますが、あの時期に彼らが私と同じこの島にいてくれたのは、神様からのプレゼントだったかもしれない、彼らへの心からの感謝とともに、そう思うのです。

Q. ハワイのあちこちを走り回る明子さんが目に浮かぶようです。

あの頃は、毎日、目の前に与えられたことを、次々にこなすこと以外は、何も考える暇がありませんでしIMG_0245た。突然ですけど、ジョージ・クルーニーとミッシェル・ファイファーが出演している『One Fine Day(日本語タイトル素晴らしき日)』という映画をご覧になりましたか? ニューヨークに住む建築家の女性が、大切なプレゼンの日にベビーシッターのアレンジがうまくできず、結局その場に息子を連れて行ったという1日を凝縮した内容。私の生活はその映画そのものでした。30代の働く女性がこの映画を観たら、絶対励まされると思います。まだ観ていないという方は、ぜひご覧になってね。

ハワイに来て今年で24年。まさかこんなに長くいることになるとは思いませんでした。ここは、女性にとってはとても暮らしやすい環境だと思います。子どもを育てるといういう意味では、特に小さいうちは、世界で最高の場所だと思いますよ。いい学校に入れたいというなら話は別ですけれど。

Q. そんな中でキャプテンと出会い、3度目の結婚をされ、公私ともにパートナーとして歩き始められたのですね。

目の前に困っている彼がいて、たまたま手伝えることがあったので、「私が手伝うわ」って。引きずり込まれた感じです(笑)。結婚してすぐの頃は、食べるものに困るような時代もありました。どんなに働いても稼いでも、すべてを事業につぎ込んでしまうので、冷蔵庫の中には何もなくて、スパゲッティーに塩と油をかけて食べたこともありましたね。電気も止められて、これ以上貧乏になることはないねと話していたら、家も追い出されちゃいました。キャンドルナイトってロマンチックに思うでしょ? でも家の子どもたちは嫌いですよ。電気のつかなかった夜を思い出しますからね。でも、「それはそれで楽しかったね」って今では笑い話になりました。苦労話って本当におもしろいですね。時間が経つことで笑い話に変わりますから。

Q. 仕事も家庭も24時間一緒に過ごされていらっしゃいますが、お二人の間に何かルールはあるのでしょうか?

IMG_0322夫婦で仕事も生活も共にしているので、24時間仕事の話をしている感じです。息を抜きたいなと思うこともありますが、彼は仕事が趣味ですからね。大好きな仕事をしているときが一番楽しいのね。彼を見ていると、好きなことが仕事という人生は本当に素晴らしいと思います。ストレスがないんです。大きな問題が起きても、お客様が入らなくても、うれしい問題だって言うんですよ。だから、私はひたすらサポートする側に回っています。特にビジネスの場合は、決定権は社長である夫が持っています。そうでないと誰の言うことを聞けばいいのか従業員が混乱してしまいますからね。会社では夫のことを社長って呼んでいます。私は彼の部下ですから。

でも家に帰れば妻の顔になって、ハニーって呼んで(笑)、私の一番いい部分は彼にだけ見せるように心がけています。そして彼が私を必要としているときは、一番に駆けつけたいと思っています。夫がやってくれない8つのことに文句を言うより、やってくれた2つのことに感謝して褒めるようにしています。そして、我が家のルールは「夫がいつも正しい」ということです。私がどんなに信念を持っていても、日本人はこうって思っていたとしてもです。もちろん意見は言いますけれど、決定権はあくまで夫にあります。

Q. そして、お二人が何よりも大切にされている「天国の海」。私もツアーに参加させていただきましたが、この世のものとは思えないほどの美しさです。

カネオヘ湾で営業許可をもらっているのは、当社を含めてハワイで4社だけです。自然保護のために、これ以上営業用の会社を増やさないという州政府のポリシーです。一度に訪れられる人数も制限されています。それぞれの会社で許可された場所はみな違いますが、当社が一番美しい場所をいただいています。それはサンドバーという美しい神様のクリエイションのゲートキーパーの役割を神様から与えられているのだと思っています。だから私たちは、サンドバーの美しさを守っていかなくてはいけないし、自然の大切さをもっと周りの人達に伝えていかなくてはなりません。あのサンドバーに立てば、この自然を創られた神に対して畏敬の念を抱いていただけるとも思うんです。

天国の海という名前を付けたのは、サンドバーを歩いていたおばあちゃまが、「まぁ、きれい。天国みたIMG_0919い」とつぶやいているのを聞いたことがきっかけです。
その後、よその会社でも、天国の海という名前を付けて営業し始めたんです。あるとき、ハワイのラジオ番組に「天国の海に行ったけれど違う天国の海だった。本物の天国の海に行くのはどうしたらいいんですか?」って電話がかかってきたそうです。あのきれいなサンドバーを歩こうと思って参加したのに、「歩くなんて一言も言っていない」って……。それをきっかけに、キャプテンブルース天国の海(R)という冠を付けました。スタッフたちのお客様を愛する気持ちもサンドバーの美しさに負けませんよ。

Q. 明子さんに続く若い皆さんにメッセージをいただけますか。

子育てをしながら、仕事もして、人生を送るのは大変かもしれませんが、女性である部分を大切に、いつもパートナーに恋をして、がんばって進んでほしいと思います。そして周りの人への感謝を忘れずにね。私の人生に登場した人の誰一人が欠けても今の私は存在しません。ナイスだった人もそうじゃなかった人も、親切にしてくれた人も、通り過ぎただけの人も、そのすべての人がいてくれたおかげで、私は今、こうして夫の隣に立っていられるのですから。

Akiko Moritaさんとお目にかかって

IMG_0263今回ハワイを訪れるにあたって、思い切って取材のお願いをしたところ、OKのお返事。うれしくて思わず飛び上がってしまいました。

インタビュー当日は、Akikoさんの隣にはキャプテンブルース。うれしそうに、時に心配そうにAkikoさんを見つめるキャプテンの目はどこまでもやさしく愛情にあふれています。

日本で生まれ育ったAkikoさんが神に引き寄せられるようにハワイに渡った。言葉も文化も違う国で、シングルマザーとして二人の子どもを育てた。それがどんなに大変なことだったかは想像に難くありません。でもAkikoさんは笑顔で言います。「周りの人に恵まれたから」。その感謝の気持ちを、これからは地域貢献という形に変えていこうとAkikoさんは動き始めました。

お二人とも3度目の結婚。2度の結婚では、相手を変えようとした。でも失敗した。だから今度は自分が変わった。そして今、最高の夫と巡り会った。Akikoさんは微笑みます。

どんなにつらい苦しいことがあっても、Akikoさんは決して人のせいにしません。それがAkikoさんの強さであり優しさです。ひまわりのようにいつも太陽に向かって歩いています。

※2014年6月に、東京で働く・暮らす女性のライフスタイルコミュニティ「東京ウーマン」に寄稿した記事を転載いたしました。

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